top of page
harayama0

小豆島のミライ

少子高齢化と言われている昨今、小豆島も例外ではない。

2040年には現状の約25000人から15000人台になる計算もある。


58㌔平方メートルの面積である世田谷区の人口は約92万人。

95㌔平方メートルの面積である小豆島の人口は約2万5千人。

世田谷区の1キロ四方に住む人数はざっと15,800人。小豆島はざっと263人なんです。

これ、本当に単純だけど、この差をどう考えるか?


昭和15年(1940年)第5回 国勢調査による日本の総人口:73,114,308人とある。

今数字は、2050年の数字とほぼ一緒。(総務省「我が国における総人口の長期的推移」レポートより)現状から比べたら、政治状況の違いや資本によるインフラの整備は劣っている事実はありながら、その当時も、各地域には、地域の自治があり、エコシステムがあり、経済が回り、お祭りがあり、子どもがいて、學校があり、自然があり、活気があった。


今の観光は、人口が集中するエリアからいわゆる「過疎」の地域への移動。

ことの本質は、ウェルビーングといった耳障りのよい物言いのPRや、現世利益的、費用対効果な目的ではなく、もっとその地域の本質的な価値や魅力があるからじゃないかしら・・・。


現状の問題を「人口減」ではなく、「人口一極集中」と捉えなおした場合、

人が少ない多いという話ではなく、その地域の人々が、自然の恵みを生かしてどう豊かに持続可能に暮らしていくか、ということになります。人口が一極集中する地域では到底体験できない「価値ある暮らし」を、その地域で生活する人や訪れる人や関わる人らが先人らのこれまで途中で足元に落ちてしまっている多くの「バトン」を再度丁寧に拾い上げて、今のテクノロジーを手段として存分に使って新しいコミュ二ティを創造してく伸びしろ、可能性が詰まった「ミライ」が、ある、と考えることが大切なのではないか?


欧州から島に観光に来た方が「京都ではなく人は少ない時期の小豆島が一番日本らしい。大好きです」と言った――島のあるひとから、こんな話を聞きました。こんな体験を求めて観光に島に来てる人、需要があるんです。少子高齢化で人口密度が低くなり残念・・・なのではなく、穏やかで且つ凛とした島の冬時期の空、海、山の自然環境や体験を資源として胸を張って供給していく“ミライ”があるのでは?

同時に自然の恵みを知り、「足る」と「テクノロジー」をスマートに知っているからこそ、そこに住む人や関わる人たちがこの地域内で、自治や経済のエコシステムを回し、豊かな自然の中で古からの文化芸能が維持され、次の担い手の人づくりの基盤そのものを育み、持続可能になっていく方法こそが、豊かな価値とし、それを教え育て、どう人づくり(教育)をしているのか?

編集室では、そんな勝手な問題意識を持って、20年、いや100年先を見据えて次のバトンを担い手になる次の島の世代と、地域の大人たちがひとづくりにどう向き合っているのだろうか? ・・・と、気になって、話を聞きに行くことにしました。(続きはにほんげんきペンギンe‐Books 刊(amazon/kindle )「小豆島倶楽部 2024年秋冬号」で!:https://amzn.asia/d/fIyeDOi

閲覧数:12回0件のコメント

最新記事

すべて表示

成島 出 監督インタビュー:小豆島の皆さんは地域の共有財産になる“映画の威力”を『二十四の瞳』以来、本当よく知っているんです」(「小豆島倶楽部」2024夏号より)

小豆島には、二つの誇るべき映画がある。 木下惠介監督の『二十四の瞳』。 もう一本は角田光代の同名小説を成島出監督の元で映画化された『八日目の蝉』だ。 生まれたばかりの子どもを誘拐し、母と偽り過ごしていた女の誘拐事件を、誘拐された子...

小豆島の風景の理由(にほんげんきペンギンe-books「小豆島倶楽部」より)

伊邪那岐(いざなぎ)と伊邪那美(いざなみ)という神様が創った祈りの島、小豆島。 太古の時代より、人は島という大地、岩、石と共に生きてきました。 小豆島には、古くから自然への畏敬の念を基盤と、山や岩、川などの自然物が神聖なものとし、アニミズム(すべての個体に魂が宿るという信仰...

寒霞渓が日本初の国立公園になったきっかけは10人のインフルエンサー(にほんげんきペンギンe-books「小豆島倶楽部」より)

1934年(昭和9年)に寒霞渓を中心とした瀬戸内海一円が日本の国立公園と して最初に指定されてから今年で90年。今や、世界からこの奇岩と空と海の絶景を観 に、多くの人が訪れています。この風景を、大切な郷土の宝物として、保全し末永く伝...

Comments


bottom of page